いくのdeリノベ11月号 “ビール造(づく)り”と“ロックンロール” 遊び心を忘れない大人たちの挑戦

左から、安西さん、有本さん、桐山さん。
3人は学生時代からのバンド仲間。昨年、「ビルボード大阪を満席にしたい」と有本さんの思い付きでライブを企画。「ホントに叶ったんですよ!満席。ステージからのあの景色は忘れられない。」と3人は笑いあう。

 ここは、新今里公園から徒歩5分、道路沿いにあり、見た目は倉庫かガレージか。そんな外見の建物の中では、2年前からクラフトビールが造られている。
 この建物はもともと、餃子(ぎょうざ)の皮を作っていた食品工場だったそう。もとの設備は、活かせるところをとことん活かし、ビールプラントとして必要最低限の手を加えた。けっして大きくないプラントは、まさに大人の理科実験室のようだ。


様々なビール造りのための機材。

出荷を待つ出来立てほやほやのビールたち。

製造しているのは「Richard Pilsner」「Kateryna Brew」「Crystal ALE」「OHDIN STOUT」と名付けられた味の違う4種類のビール。「Richard Pilsner」の”Richard(リチャード)”はバンド活動での有本さんのステージネームからきている。自身のライブでも販売し、お客さんからも大好評で、盛り上がりに一役買っているそう!
ライブ以外にも、地域のイベントやインターネットでも販売されている。

 作っているのは、定年退職したビール造りはまったくの素人(しろうと)3人。趣味で続けてきたバンドの仲間同士だ。地方へのライブ巡業(じゅんぎょう)中に、偶然立ち寄ったクラフトビール工場。「クラフトビール作りは簡単だって聞いたから、やっちゃおう!」有本(ありもと)さんは、こんな提案にのってくれそうなバンド仲間の2人を誘って、ちょっと無茶にも思えるビール造りに挑(いど)んだ。「簡単なんてとんでもない!ホント試行錯誤(しこうさくご)で。最初は凍らせちゃったしね」と笑う安西(あんざい)さんと桐山(きりやま)さんも、この挑戦を楽しんでいるのが伝わってくる。
 遊び心を忘れない3人のバンドマンは、いま生野のまちでビール造りに没頭中だ。



新今里1-19-16(工場)
電話06-4306-3456

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