IKUNO×グローバル 1月号 アメリカ




Yoo Sang Jun (劉 相俊 ユ サンジュン)さん
(生野区出身の仁美さん、長男、次男の4人家族)
アメリカ出身。ニューヨーク州弁護士。大学卒業後、中国、韓国へ留学。韓国への語学留学中に仁美さんに出会い、遠距離恋愛を経て結婚し3年前に生野区へ。家では英語、韓国語、日本語が飛び交う。


天気のいい午後、取材の待ち合わせ場所の公園で、仁美さんと息子さんが先に待つ中、自転車の前カゴにスーパーの買い物袋を入れたサンジュンさんが爽やかにあらわれた。
「はじめまして、よろしくお願いします。」と日本語での挨拶から和やかな雰囲気ではじまる。


―一番話しやすい言葉は?
英語です。両親は韓国系アメリカ人で僕はニューヨークで生まれて3年前までいました。大学を卒業後、一度ソウルに語学留学したんです。韓国語はこどもの頃から触れていたけど、話せても書けないし読めなかったんですよ。でもまさか、その時は日本語も話せるようになるとは思ってもみませんでした。今でも日本語は少しだけどね。


日本語での質問に、丁寧に答えてくれる。答える言語は、日本語、英語、韓国語とさまざまで、インタビューの合間にも、サンジュンさんと仁美さんは英語と韓国語で、サンジュンさんと息子さんとは日本語で会話していた。そのちゃんぽんされた言語での会話が、自然でおもしろい。家族はみんな軽々と言語を飛び越えて、笑いあう。


―お仕事は?
ニューヨークの法律事務所に所属しています。日本とは14時間ほど時差があって、日本時間の夜中から朝まで働きます。テレワークって言って、生野の家にいながら、会社とはパソコンとインターネット、電話なんかで連絡をとって働いています。時差は大変だけど、家族一緒に居られるのはいいよね。


サンジュンさんは、言語だけでなく、時差や仕事の場所も軽々と飛び越えて生野のまちで暮らしている。そのフットワークの軽さの源はなんですかと聞くと「こども達に日本語を学んでもらいたかったんだ」とやさしい笑顔で答えてくれた。


―生野はどんなまち?
住みやすいまち。今思うとニューヨークは、人も車も多すぎたし、毎日が慌ただしくて、なんだかストレスが多かったかな。アジア系ってことで、ちょっとした疎外感もあって。生野のまちは、人がフレンドリー。知らない人でも気さくに声をかけてくれる。外国から来た僕としては、それがうれしかったり。そんな風に話しかけられるって思っていなかったから。ニューヨークもたくさんの国の人がいたけど、このまちもほんとにたくさんの国の人がいますよね。そこもおもしろい。そんなことを思ってたら、2年のつもりで来たんですが、もう3年。これからも家族と住みつづけたいまちです。


サンジュンさんへの質問に対して、答えはいつも、いつの間にか家族の話題になる。
今日は保育園が早く終わった日。息子さんが走り回り、サンジュンさんが追いかけ抱きかかえる。笑顔いっぱいの昼下がりは、穏やかな家族の時間でした。
最後に好きな日本の食べ物は?と聞くと「寿司。日本の回転寿司ってクオリティ高くてびっくりです。家族で気軽にいっぱい食べれるしね。」とやっぱり家族の話題になって、やさしい気持ちのままインタビューを終えた。

サンジュンさんから教わったアメリカ的
「ステーキ」の焼き方レシピもブログでご紹介しております。
ぜひあわせてご覧ください。

IKUNO×グローバル 1月号 料理編:アメリカ的「ステーキ」の焼き方レシピ

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