いくのdeリノベ2月号 旅の拠点。出会いの拠点。
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オーナーの藤本亜里(あかり)さん。お店の前で。 |
鶴橋駅から徒歩2分、路地を進むと現れる大きなガラス扉の建物は、昨年10月にオープンしたばかりのホステル兼カフェバーだ。スタッフもお客さんも国際色豊かで、生野にいながら異国にいるような感覚になれる。
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店名には、英語でカバを意味する“HIPPO(ヒッポ)”と付けた。
見た目が可愛いのに、実はとっても強いというギャップが好きなのだとか。
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カバの形の椅子。カフェスペースで迎えてくれる。 店内には他にもカバグッズがたくさん! |
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宿泊しなくても利用できる1階のカフェバー。 自然と周りの人たちと会話が始まる。 英語でのコミュニケーションも楽しい。 |
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ガラス張りの引き戸から差し込む明るい日差しが店内のグリーンを優しく照らす。
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かつてはバックパッカーで世界各地を転々としていたというオーナーの藤本亜里さん。結婚し、こどもも生まれ、旅に出ることが難しくなったそんな時、今度は旅人たちを受け入れる側に回ってみようと思い立ったところから生まれたこの場所。
元々は住宅で倉庫だった1階部分は宿泊客以外も楽しめるカフェバーに、住居スペースだった2・3階は個室や相部屋からなるホステルに生まれ変わった。大掛かりな改修は工務店に依頼し、内装・インテリアは、亜里さんの希望を反映させながら、DIYが得意なご主人が手がけたという。
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一番大きな相部屋。
壁に埋め込まれたベッドがいくつも並ぶ。
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個室は、ソファも設置され広々としたプライベート空間に。 |
白とコンクリートと木で統一されたシンプルな空間でも、無機質に感じさせないのは、ガラス扉からの明るい日差しが随所に置かれたグリーンをさわやかに照らしているから。
天井を抜いて梁(はり)を見せ、広がりのある空間となった部屋が外国人客を迎える。外国人客にも使いやすい高さの共有キッチン、広い脱衣所の奥には清潔感あふれるシャワールーム。宿泊者としても亜里さんの海外経験が、快適な空間に活かされている。
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共有のキッチン。外国人の宿泊客に合わせて少し高めに作ったのは、亜里さんのこだわり。 |
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3階にある広いバルコニー。 ここではバーベキューもできる。 |
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もとの住宅の面影を残す柄の入ったすりガラスは
リノベーションした空間にもマッチしている。
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予定よりも早く営業認可が下り、オープン準備を最優先で行ったため、リノベーションはまだまだ道半(みちなか)ばという。今計画中なのは、カフェバーの壁面装飾(へきめんそうしょく)。アーティストの方にペイントをしてもらえたらと考えているそうだ。来るたびに変わるお店の表情を見るのも楽しみになるかもしれない。
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HIPPOの外観は、ほぼもとの住宅のまま。 いずれは壁面もリノベーションしていきたいのだそう。 |