「いくの多文化クロッシングフェス2022/いくの万国夜市」開催されました

 昨年10月30日「いくのパーク」のプレオープンイベント「いくの多文化クロッシングフェス2022/いくの万国夜市」が開催されました!

生野区では、少子化の中で生野区の西部地域では全学年単学級の小学校が多いことから、こどもの教育環境の改善を図るために学校の再編を進めています。
そして、閉校した小学校の跡地を避難所・地域コミュニティ機能等を残しながら、民間事業者が活用することで、将来のまちの活性化につながる持続可能なまちづくりをめざして取組を進めています。

その跡地活用の第一号、御幸森小学校跡地は、公募型プロポーザルにより選定されました【株式会社RETOWN】と【NPO法人IKUNO・多文化ふらっと】の共同事業体が、「多文化共生のまちづくり拠点」として『いくのコーライブズパーク 通称いくのパーク』を管理運営し、今後20年間、共同事業体が維持管理を負担して運営されます。

そして開催されたプレオープンイベント「いくの多文化クロッシングフェス2022/いくの万国夜市」、当日は約4000人の方が来場されました。
この多文化イベントは、生野区役所も協力として関わりましたが、市民、企業、NPO、大学、区内中学校、区内日本語学校など多様な参画者の連携協力により実現されました。


当日は、区内外の飲食店等から、16カ国のフードを集めた屋台が出店されました。
中には、区内中学生が焼くたこ焼きブースも。このたこ焼きの鉄板は、「生野ものづくり百景」でも紹介しています「有限会社旭進ガス器製作所」さんが、この日のために作られたもの。これは夏に企業訪問して中学生たちが職場体験したことがはじまりのご縁。
そこに日本のたこ焼きソースの他に、「やさしい日本協力店」でもある「紫金城」さんの韓国中華料理「チャヂャン麺ソース」、「ナマステマリカ」さんの「ネパールキーマカレーソース」、「フォーぽっちゃりくん」の「ベトナムチキンBBQソース」の多国籍ソースが登場し、まさに「胃袋からはじまる異文化交流」でした。
またステージプログラムでは、区内小中学生をはじめ、ネパール、スリランカ、韓国朝鮮、中国、日本などの19団体のステージ発表があるなど、多様な文化を体験できるものとなり、大いに盛り上がりました。その中には、生野区役所と連携協定を結んでいる日生日本語学園の学生さんも登場し、彼らのステージを応援する留学生の友達もステージ前で大盛り上がり。私はネパールのポップソングをはじめて聞きました。
また筋原区長もラップとバンドで参加、バンドメンバーは生野のまちのたこ焼き屋さん、中学生、そして僧侶というメンバーで登場でした。

また、区内中学生が職業体験した区内ものづくり企業11社が連携して、学生によるワークショップやゲームコーナーも行われました。

ワークショップでは、区内ものづくり企業の社長さんたちが、お客さんに教える学生さんたちを、傍らで、やさしいまなざしで様子をみていたのが印象的でした。またゲームコーナーでは、「生野ものづくり百景」でも紹介しています「紡織機器バネ工業株式会社」さんのHPでも、その時の様子が紹介されており、職業体験からこのイベントにつながる関係を見ることができ、うれしくなりました。


区内中学校を卒業した生徒さん有志による会場全体を使った体験型謎解きゲーム。大学生と留学生による体育館での防災ゲーム大会。多目的室では、韓国大阪青年会議所さんが実施するe-スポーツ大会と「生野区持続可能なまちづくり活動支援事業」にも認定されている「生野長屋大学ぽんぽこキャンパス」さんの世界のボードゲーム大会の共演というデジタルとリアルなゲーム大会があったりと、会場は盛りだくさんでした。


また、当日のボランティアスタッフは、中学生、高校生、大学生、留学生、NPOスタッフや様々な企業の大人たちなど含め、300人。スタッフは皆、黄色いマスクと胸に「やさしい日本語」の缶バッジをつけて、たくさんのお客さんを迎えていました。


会場では、コロナ禍でなかなか会えなかった方々と再会でき、「まちの同窓会やな」と声をかけていただいいたことがとても印象に残っています。会場には多世代、多国籍な多くの方々があつまりとなり、どこかごちゃ混ぜ、カオスな感じもしましたが、そこに漂う空気とひとの気持ちは、とてもやさしいものだったと思います。


いくのパークは、様々なコンテンツが順次オープンしています。

教室のひとつは、地域の子ども達が集まる場所、学習支援教室が開催され、そこでは、日本、中国、ベトナム、フィリピンの子どもたちが一緒の空間で学んでいます。

また、その下の図書室ですが、大阪府産の木材を使ってリノベーションを行い、地域の子どもから大人まで自由に楽しめる図書館としてリニューアルされています。

講堂は、体育館の雰囲気そのままに、バスケットスクールが開講されています。


今回はプレイベントですが、今後、施設が本格オープンした際にも、この「いくの多文化クロッシングフェス」、「いくの万国夜市」という、食と文化を楽しめるイベントを通じて出会いと交流の場として、また相談援助や日本語・母語教室などを行う多文化共生センターが運営される予定です。

生野区は住民のおよそ5人に1人が外国籍という2020年の国勢調査では全国の市町村の中で最も外国籍人口比率が高い地域でした。韓国・朝鮮籍の方が約76%、次いで中国籍の方が11%、そして次にベトナム籍の方がここ近年増加しており、8%となって、今は約60ケ国もの外国籍の方々が暮らす、まさにグローバルタウンです。


異なる文化を持つ人々が住む生野だからこそ、個性が交わり合ったとき、他のまちにはない大きな魅力的な場所になると思います。

「いくのパーク」が、今後、様々な文化や背景をもった人たちが、集まり、楽しむ、そして人が出会って交流する場になればと期待しています。


生野区では「生野区西部地域の学校跡地を核としたまちづくり構想」に基づき、学校再編後の地域活性化にむけた学校跡地の活用事業者を公募してきましたが、御幸森小学校に続き、生野小学校・林寺小学校・生野南小学校の各跡地でそれぞれを活用いただく事業者が決定しました。

生野小学校跡地では、グローバル・インディアン・エデュケーション株式会社が事業者となり、「ワン・ワールド・インターナショナルスクール」を運営されます。

林寺小学校跡地では、株式会社バハールエデュケーションが事業者となり、「アブロードインターナショナルスクール大阪校」を運営されます。

新たにインターナショナルスクール2校、生野区で開校する事になり注目を集めています。

生野南小学校跡地では、学校法人岡崎学園が事業者となり、大阪府公認の通信制高校である「東朋学園高等学校」の分校を運営されます。

いずれの事業者も、地域への貢献や、地域との交流・連携を目指されており、跡地活用を契機に特色豊かなまちづくりが一層進むことを期待しています。

今後とも、公民地域と連携し、多文化共生の取り組みをすすめて参ります。



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