いくのdeリノベ7月号 : ブレンドされた味わいを楽しむ長屋

市原さんご家族。お店の看板ネコとともに。

 林寺小学校から大通りを挟んだところに5軒連なる長屋がある。築81年の木造二階建て。その左端の1軒に、市原さんご家族が住居兼店舗として暮らし始めたのは、この春。
 ドアを開けると、大きな木製テーブルや焙煎機(ばいせんき)、壁際の棚にはコーヒー豆やおしゃれな雑貨たちが並び、年月と共に色濃く変化した柱、新しく張り替えられた木材の壁、それらの共存が、なんともワクワクした気分にさせてくれる。



コーヒーの香りが広がる店内。
世界のあちこちから集められた焙煎前のコーヒー豆が棚に並ぶ。


人の身長ほどある大きな焙煎機(左)と、明るい窓際の席(右)。

 夫の祐也(ゆうや)さんは、「カフェ」という場所が好きで、いつかは自分のお店を持ちたいと思っていた。理想の“リノベーションしたかっこいい空間”探しの中で、長屋のリノベーションを多数手がける建築家の吉永さんと出会い、その夢が実現した。
このまちにゆかりはなかったが、都心に近く大通りに面している好立地、内装を好きに変更できるという条件から “ここだ”と決めた。



 限られたスペースに店舗と住居を両立させるための吉永さんのアイデアが随所に光る。入口から裏庭まで続く“通り土間”や、高い天井からいくつも吊るされた電球が空間に広がりを見せている。また、カフェ部分とプライベート空間との間には、壁ではなくすりガラスを設けたことにより、光が通るとともに、お店にいながらお子さんの気配を感じとれる空間が出来上がった。
居間部分。奥の裏庭から光が差し込む。

市原さんご夫妻。

「新しい木材が古くからの木材に馴染(なじ)んでいく過程が、娘の成長と共に楽しみだ」と祐也さん。世代を問わず気軽に立ち寄れるコーヒー店として、このまちに溶け込んでいくのだろう。




「大阪市地域魅力創出建築物修景事業」の補助金を利用し、古き良き長屋の外観が蘇りました。






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