区長コラム「生野シティプロモーションオープン会議」



『あの3月10日から、生野が変わった』と言われる日になる」
これは、先日行われた「生野シティプロモーションオープン会議」の最後のあいさつで、生野産業会の松井会長が力をこめて伝えてくださった言葉です。
「区内のいろんな活動がそれぞれの数珠の玉、それに糸が通ってつながったのが今日」とも話してくださいました


この会議は、官民連携シティプロモーションの組織づくりをめざし、「生野のまちの魅力を伝えたい!」という人たちや、区内外で活躍するクリエイターや団体の方に声をかけて、実現しました。


「生野ってええで!」を伝えたい想いをつなぎ、形にする機会となりました


私は民間人校長になる前、プロモーションや広報の仕事を自営業で11年間取り組んでおり、「地域経済が回って地域で働く大人がいきいきしていれば、子どもたちはその姿に憧れて『大人になって働く』『地域のために活躍する』イメージが育つ」と考えて、教育の仕事にもつながる思いでやってきました。子どもの貧困率が少し下がった理由には、雇用状況の改善もあります。教育や福祉の手厚さと経済活性化は、連動しています。

しかし、ビジネスと行政の関係は難しいもので、公平性やマンパワーの問題もあり、なかなか行政区だけで取り組みにくい現状がありました。

そこで、私たちの思いを受け止めて、生野産業会青年部の方々が事務局を担ってくださり、会場も提供してくださいました。
生野のまちのために会議を開催した経緯を、青年部会長の竹村さんからお話しいただきました
生野産業会 http://www.ikuno.or.jp/


コリアジャパンセンターの木村さんのコーディネートで、学生さんから地域の顔役の方まで、幅広く集まって情報を共有し、ミニセッションでアイデア出しをしました。

時間が押して短いセッションでしたが、いくつか実現がイメージできるキーワードが出てきました!

出席したみなさんの熱気やアイデアに打たれ、松井会長から思わず冒頭の「生野が変わったと言われる日になる」との言葉が出たのではないかと思います。

私は区長として生野のまちの抱える少子高齢化の課題に対し、子育て世代に選ばれるまちにするために行政で取り組んでいること(子育て教育環境の充実や、空き家対策)を説明しました。

そして、子育て世代や若者向けの「生野のイメージアップ戦略」は行政だけではできないことや、たくさんの方の力を借りて「いくのぐらし」の魅力を発見し、磨き、発信する必要性をお話しさせてもらいました。



 
ミニセッションではみなさんのアイデアをつなぐ役目もさせてもらいました。楽しかったです!

そして、生野区の持続可能なまちづくり事業の説明をご紹介。

●「いくのの日応援団」https://ameblo.jp/1119ikuno/
私から、「19日はいくのの日」として盛り上げている応援団と、今後の盛り上げについて紹介しました。

●「まちのえんがわ」http://www.kimuko.net/engawa/




「まちのえんがわ」を運営する木村工務店さんから、「住工混在」のまちの魅力や子ども向けワークショップなどの説明がありました
●いくすく子ネクト https://ameblo.jp/ikusuku-mama/

生野区在住の子育てママが集まって、子ども向けのイベントや親子の交流に取り組んでいる実践を話してくれました


 そして、ご縁があってつながった生野区にご縁のある映画監督、西尾孔志さんに「映像で伝える“暮らし”のイメージ」と題してお話をいただきました。

UR賃貸住宅のプロモーションサイトで監督をされた動画の紹介をしていただきました


制作された映像をみんなで鑑賞し、「いくのぐらし」に通じる「人の温かさ」や「古さを活かす」魅力を共有しました。



生野でこんな映像作品を作ったらどうだろう、というご提案までいただきました。会場の方と新たなつながりができて、いつか実現したらいいなと思います。

そして、子育て世代向けのイベントを全国で展開する「asobi基地」さんからのプレゼンもありました。

 

asobi基地」https://asobikichi.jp/


 
夏には「いくすく子ネクト」さんとコラボしてイベントを予定しているとのこと


 

商店街を子どもたちがジャックしたり、親のつながりを作ったりといったイベントのアイデアや、子育て世代にとって魅力的なまちについて生の声を聴くことができました。

 

 さらに「多文化共生」のキーワードで、インドネシアの留学生アンディカさんによる「サラダボウルプロジェクト」の紹介がありました。

 

IKUNOサラダボウルプロジェクト」https://www.facebook.com/ikunosaladbowl/

生野区まちづくりセンターでも活躍するアンディカさんが、実践を話してくれました




生野区には在日韓国・朝鮮の方との長い共生の歴史があり、今も多くの方が暮らしていることに加え、新たに増えたいろんな国の人たちと地元の人も含めた交流の機会を作ろうと取り組んでいます。

 

 最後に、生野区の課題である「空き家対策」について、実際に多府県から生野区の空家をリノベーションして暮らしている建築家の伊藤千春さんから、「生野区空家プロジェクト」について話してもらいました。



実際のDIYの様子なども写真で見せてもらい、空き家の利活用の魅力がわかりました


 


生野には、こうした空き家をリノベーションして移り住んでくれている、楽しそうな人の輪が広がってきています。「住み開き」と言って、伊藤さんも家をイベントなどで開放し、地域とつながる機会を作っています。

 

 ざっと当日の様子をご説明しました。

 

読むだけで、「自分たちでまちのために動いている人やチーム」が生野区にはたくさんあることや、プロの方がいることがよくわかると思います。私自身、それぞれの方が活動を熱心に報告してくださる中で「生野って可能性の塊やなぁ」と改めて思いました。

 

最後に、コーディネーターの木村さんが「こういうことは、お役所がやったらつまらなくなる、自分は思いっきりやる気なんで、一緒にやりたい人でどんどん進めて行きましょう!」と、今後の組織の立ち上げも含めて話をしてくれました。

 

私も区長として、というよりは、プロモーションをやってきた人間、また子育て世代当事者として関わりたいですし、広報や情報をつなぐ役目は行政のできる支援だと思っています。

 

まちづくりは、行政だけではできません。ましてや、独立した自治体ではないので、財源にも意思決定にも自由度はそれほどないのが行政区の悩みです。区長としては、安全・安心なまちづくりや教育・子育て環境の充実などの施策に精いっぱい取り組んでいきますので、こうしてさまざまな「まちの力」が数珠つなぎになって、生野区を盛り上げてもらえると本当に嬉しいです。

 

2018年3月10日は、生野が変わるキックオフの日。

 

5年後?10年後?……かはわかりませんが、いつかそう思えるよう、オープン会議の熱気を次の活動につなげたいと思います。
ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました!

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◆区長発信の「いくみん子育て通信」はこちら↓
http://www.city.osaka.lg.jp/ikuno/page/0000421989.html
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